国本はる乃 浪曲「仲乗り新三」

2021年9月1日 浅草・木馬亭浪曲定席での収録 曲師は伊丹明

この演目は国本晴美、十八番の股旅物(各地を流れ歩く博徒などを主人公にして義理人情の世界を描いたもの)。三味線は伊丹明、男性特有の力強さで一の糸を響かせ、重厚さを醸し出している。構成は二幕芝居、登場人物はわずか三人。中仙道は落合宿に泊まる渡世人新三と宿の女中とのやり取りの一幕目。そして峠の茶屋を営む母との六年振りの再会で「愁嘆場」へと進む物語。
 宿の女中との対話も一つの聞き所。ストーリーよりも二幕それぞれの世界をどうはる乃が描き出すか、そんな楽しみ方も・・・

「仲乗り(中乗り)」とは、切り倒した木材を筏にして天竜川を下る仕事で、

〽    木曽のナー 中乗りさん
      木曽の御岳(おんたけ)さんは ナンジャラホーイ
      夏でも寒い ヨイヨイヨイ
 お囃子:ハー ヨイヨイヨイノ ヨイヨイヨイ

と、木曽節という民謡にも謡われています。
演目の中ではる乃の軽い一節を聞くことが出来ます。

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